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綾瀬市中学校吹奏楽団
合同バンドの歴史
神奈川県綾瀬市には３０年以上も前から市内中学校で合同バンドを結成し、相互の交流を深めてきた歴史があります。合同演奏会の第２部においては３年生を中心とした合同バンドが演奏を披露してきました。生徒同士の交流はもちろんですが、各校の顧問が指揮をそれぞれ担当することで刺激を受けるいい機会となっていました。合同バンドを組んでの演奏会を開催し始めたころは、各校独自で開催する「（定期）演奏会」が諸事情により組めない状況でした。「複数校でなら」ということで文化会館を借りての演奏会を実施することができたのです。今では幸せなことに１校単位で文化会館を借りての演奏会ができるようになりましたが、当時の合同バンドには「子どもたちに発表の場を」という教育的大義もあったのです。
その後、市内吹奏楽部の顧問の先生のご尽力、市教育委員会や市部活動振興会の支援のもとで長きに渡り活動を展開してきました。私自身も中学２、３年と合同バンドの演奏に参加しました。とても楽しみな本番の１つで今でも思い出に残っています。
「綾瀬市中学校吹奏楽団」の誕生
3月に県央スプリングコンサートという地区の演奏会が毎年開催されています。原則として市内から1団体の参加ができるというのが。各校が順番に出て2巡目に入ろうとしたときに顧問の間で協議して合同バンドとして県央スプリングコンサートに出演することを決めました。
ちょうどその頃は（2017年）、少子化に伴い各校の部員数が減少傾向にありました。また、吹奏楽コンクールなどにおいても技術、編成上の課題が多く思い描くような演奏ができず、成績も伸び悩んでいました。中学2年生のうちから、１つのバンドとして市内の横のつながりを強くしながら、刺激し合い練習することで市内の吹奏楽のレベルを底上げしたいという２つの目的のもと新たな形の合同バンドに生まれ変わりました。発起人であった私が他県の取り組みを参考に「綾瀬市中学校吹奏楽団」の名前を命名しました。市内吹奏楽部は吹奏楽コンクールにて小編成の部（B部門）に参加していました。単独では、編成の都合上で取り組むことができない曲を合同だからこそできるという大きなメリットもあります。
2017年以降の活動の記録
①花の香 桜～桂花～薔薇（天野正道 作曲）
②君の瞳に恋してる
（ガウディオ作曲 ／原田大雪 編曲）
指揮：鎌田拓也
①マーチ「春風の通り道」（西山知宏 作曲）
②Summer piano solo Feature
(久石譲 作曲／西條太貴 編曲)
Piano solo 鎌田拓也
③花の香 桜～桂花～薔薇（天野正道 作曲）
④君の瞳に恋してる
（ガウディオ作曲／原田大雪 編曲）
指揮：鎌田拓也①③④、佐々木圭介②
綾瀬市中学校吹奏楽団として現在のスタイルになり、記念すべき旗揚げ公演となった第５回県央スプリングコンサートの模様です。発起人（言い出しっぺ）である私が指揮を担当し、練習会場や諸々の事務作業も担当しましたが、各校の顧問の先生が協力的であったからこそ０からのスタートが形になりました。 当時の中学２年生が母体ですが、１年生や顧問の先生も数名演奏に参加しています。
天野正道先生の「花の香 桜～桂花～薔薇」は市内の北の台中学校が初演した綾瀬市に所縁のある曲です。綾瀬市中学校吹奏楽団の第１回目に取り組む曲は「これしかない」と思って取り上げました。写真は「君の瞳に恋してる」を演奏しているところになります。
第６回県央スプリングコンサート
2018年3月27日（火）
ハーモニーホール座間 大ホール
平成30年度中文連吹奏楽合同演奏会
2018年9月30日（日）
綾瀬市オーエンス文化会館 大ホール
①絵のない絵本【改訂版】（樽屋雅徳 作曲）
②コンサートバンドのための「テトリズム」
（初演）（鎌田拓也 作曲 委嘱作品）
指揮：①佐々木圭介、②鎌田拓也
①コンサートマーチ「虹色の未来へ」
（郷間幹男 2018年度課題曲Ⅳ）
②絵のない絵本【改訂版】（樽屋雅徳 作曲）
③ドラえもん（星野源 作曲／宮川成治）
④コンサートバンドのための「テトリズム」
指揮：①④鎌田拓也、②③佐々木圭介
昨年度の旗揚げより活動をさらに展開させていこうと、合同バンドのメンバーを１、２年生全員に拡大。本当の意味での「オール綾瀬」が実現しました。練習回数も増やし、顧問や指導協力者（コーチ陣）もレッスンや演奏に参加してもらう形になりました。絵のない絵本では１年生は合唱を担当してもらいました。
また、この年は綾瀬市中学校吹奏楽団のために「コンサートバンドのための『テトリズム』」を書き下ろしました。こちらは１、２年生と顧問の先生や指導協力者にも演奏に加わってもらい総勢８０名の大編成となりました。写真は「コンサートバンドのための『テトリズム』」を演奏しているところです。演奏の録音はこちらから聴くことができます。
第７回県央スプリングコンサート
2019年3月27日（水）
ハーモニーホール座間 大ホール
令和元年度中文連吹奏楽合同演奏会
2019年9月28日(土)
綾瀬市オーエンス文化会館 大ホール
①マザーマ―太平洋北西部の伝説―
（J.チャッタウェイ 作曲）
②テトリズムⅡ（初演）
（鎌田拓也 作曲 委嘱作品）
指揮：①佐々木圭介、②鎌田拓也
①「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲
（林大地 作曲 2019年度課題曲Ⅰ）
②さくらのうた（改訂版）
（福田洋介 作曲）
③マザーマ －太平洋北西部の伝説―
（J.チャッタウェイ 作曲）
④テトリズムⅡ
（鎌田拓也 作曲）
指揮：①④鎌田拓也 ②國吉信 ③佐々木圭介
３回目となる「綾瀬市中学校吹奏楽団」。2回目（昨年度）から１、２年生全員による合同バンドになったので中心となる２年生は去年すでに一緒に本番に臨んでいる顔見知りの状態でのスタートになります。合同練習だけでなく、市のイベントやコンクールでも横のつながりが強くなったとともにレベルアップしてまいりました。学校は違っても仲間意識があることが何よりうれしく思います。
拙作のコンサートバンドのための「テトリズム」の続編にあたる「テトリズムⅡ」を新たに作りました。もちろん私自身が指揮を担当しました。
第8回県央スプリングコンサート
2020年3月27日【中止】
令和２年度 中文連総合文化祭
2020年9月26日（土）
① ウォバッシュ地方の伝説
（J.スピアーズ 作曲）
② テトリズムⅢ（初演）
（鎌田拓也 作曲 委嘱作品）
「綾瀬市中学校吹奏楽団」のステージは実施せず、綾瀬中学校の演奏に３年生が飛び入り参加する形で演奏しました。
テトリズムⅢ（初演）
（鎌田拓也 作曲＆指揮）
コロナウイルスの感染拡大防止につきまして第8回県央スプリングコンサートは「中止」となりました。12月より練習を重ねてきた第4期となる「綾瀬市中学校吹奏楽団」は合同練習に対する意欲も高く、非常に楽しみなバンドなだけに残念ですが、心からの拍手を送りたいと思います。
また、9月の総合文化祭では、イベントのスタイルそのものを変更しました。市吹奏楽コンクールを実施したため、綾瀬市中学校吹奏楽団のステージをなくしました。３密を避ける意味で合同練習を注視にしたことも理由です。
ただし、「テトリズムⅢ」を綾瀬中学校単独で演奏をし、最後のサンバの部分だけ他の学校の３年生が飛び入り参加する形で「綾瀬市中学校吹奏楽団」を結成しました。客席前方で演奏しているのが３年生です。
